お悩み解体コラム

2026.08.24

空き家は災害で“危険な資産”になる|地震・豪雨で高まる5つのリスクと今すべき対策

空き家は災害で“危険な資産”になる|地震・豪雨で高まる5つのリスクと今すべき対策

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まず結論

放置した空き家は、災害で「あなたの責任」になりかねません

使う予定のない空き家をそのままにしておくと、災害のたびに危険が大きくなります。
とくに、地震での倒壊や、豪雨・台風での屋根・塀の飛散は、他人を巻き込む事故につながります。
そして、その被害について、所有者が損害賠償を求められることもあります。

記憶に新しい令和8年熊本地震や、令和8年8月千葉豪雨でも、老朽化した建物の危うさが改めて浮き彫りになりました。
空き家が抱える災害リスクは、大きく次の5つです。

  1. 地震での倒壊・損壊
  2. 豪雨・台風での飛散・浸水
  3. 他人への被害と、所有者の賠償責任
  4. 二次被害(避難の妨げ・火災・衛生面)
  5. 資産価値の低下と、税金・行政指導の負担

なぜ今、「空き家×災害」を考えるべきなのか

近年、大きな地震や記録的な豪雨が、各地で相次いでいます。
たとえば、2026年7月に発生した令和8年熊本地震では、最大震度7を観測し、多くの建物が被害を受けました。
また、その翌月の令和8年8月千葉豪雨では、記録的な大雨によって住宅の浸水被害が広がりました。

こうした災害で、とくに危ないのが「人が住んでいない家」です。
なぜなら、空き家は日ごろの手入れが行き届かず、建物の傷みが進みやすいからです。
つまり、いざ災害が起きたときに、真っ先に倒れたり壊れたりしやすいのです。

しかも、被害は自分の家だけにとどまりません。
倒れた塀や飛んだ屋根が、隣家や通行人を傷つけることもあります。
そこでこの記事では、空き家が災害時に抱えるリスクと、今できる備えをやさしく解説します。

そもそも、なぜ空き家は増えているのか

まず、空き家が生まれる背景を整理しておきましょう。
きっかけとして多いのは、実家の相続や、親御さんの施設への入居です。
住む人がいなくなっても、次のような理由から、つい放置されがちです。

  • 解体費用をかけたくない
  • 家財や荷物を片づけられない
  • 将来、自分や親族が使うかもしれない

その結果、使う予定のない空き家は年々増え続けています。
国の調査によると、使用目的のない空き家は、この20年ほどでおよそ2倍に増えました。
そして、今後もさらに増えると見込まれています。
つまり、空き家問題は、もはや誰にとっても他人事ではないのです。

ここで見落としてはいけないのが、「増えている=それだけ危険な家も増えている」という点です。
放置された空き家が多い地域ほど、災害時に倒壊や飛散が起きるリスクも高まります。
だからこそ、一軒一軒の所有者が早めに動くことが、地域全体の安全にもつながります。

災害で高まる、空き家の5つのリスク

ここからは、空き家が災害時に抱える具体的なリスクを見ていきます。
それぞれ「なぜ危険か」と「どんな被害につながるか」をセットでお伝えします。

1地震での倒壊・損壊

まず、もっとも怖いのが地震による倒壊です。
人が住まない家は、換気や補修がされず、柱や土台の傷みが進みます。
そのため、耐震性が下がり、地震の揺れに耐えられなくなります。
令和8年熊本地震のような大きな揺れでは、老朽化した空き家が倒壊する危険が一段と高まります。

とくに、古い木造住宅は注意が必要です。
なぜなら、現在の耐震基準を満たしていないケースが多いからです。
倒壊すれば、隣の家をつぶしたり、道路をふさいだりするおそれもあります。

2豪雨・台風での飛散・浸水

次に、豪雨や台風による被害です。
強風で、屋根材やトタン、ブロック塀の一部が飛ばされることがあります。
そして、飛んだ部材が、近隣の家や車、通行人を直撃する危険があります。

さらに、令和8年8月千葉豪雨のような記録的な大雨では、浸水の被害も広がります。
この豪雨では、これまで安全とされてきた浸水想定区域の「外」でも、多くの被災が確認されました。
つまり、「うちは大丈夫」と思っていた地域でも、油断はできないということです。
管理されていない空き家は、雨漏りや床下浸水で一気に傷みが進みます。

3他人への被害と、所有者の賠償責任

ここが、もっとも見落とされがちなリスクです。
じつは、空き家の塀や屋根が崩れて他人に損害を与えた場合、所有者が責任を問われることがあります。
これは、民法717条の「土地工作物責任」と呼ばれるものです。

重要:土地工作物責任では、建物や塀に管理上の問題があって他人を傷つけた場合、所有者は損害賠償の責任を負うことがあります。
しかも、この責任は「知らなかった」では済まされにくく、所有者にとって非常に重いものです。
「災害だから仕方ない」と必ずしも免れられるわけではない、という点に注意が必要です。

たとえば、地震で空き家の塀が倒れ、通行人がけがをしたとします。
あるいは、台風で飛んだ屋根が、隣の家の窓を割ったとします。
こうしたとき、日ごろの管理を怠っていれば、所有者が賠償を求められる可能性があります。
つまり、放置した空き家は、災害をきっかけに大きな金銭的リスクへと変わるのです。

とくに空き家は、賃貸物件と違って「住んでいる人(占有者)」がいません。
そのため、責任がそのまま所有者に向かいやすいという特徴があります。
「遠くに住んでいて知らなかった」という言い分も、通りにくいのが実情です。
だからこそ、離れて暮らしているご家庭ほど、管理の意識が欠かせません。

4二次被害(避難の妨げ・火災・衛生面)

災害の被害は、建物が壊れることだけではありません。
倒れた空き家が道路をふさぐと、住民の避難や救助の妨げになります。
また、地震のあとには、放置された電気配線などから出火するおそれもあります。

さらに、ふだんから管理されていない空き家には、別の問題もあります。
たとえば、雑草の繁茂や害虫・ネズミの発生、不審者の侵入などです。
災害で建物が傷つくと、こうした衛生・防犯上の問題がさらに悪化します。

5資産価値の低下と、税金・行政指導の負担

最後に、金銭面のリスクです。
空き家は、放置する期間が長いほど老朽化が進み、資産価値が下がります。
そのため、いざ売ろうとしても、買い手がつきにくくなります。

加えて、管理が不十分な空き家は「特定空き家」に指定されることがあります。
指定されると、固定資産税の優遇が外れ、税負担が大きく増えることもあります。
特定空き家の仕組みについては、特定空き家の記事で詳しく解説しています。

令和8年の災害から学ぶ、空き家の教訓

2026年に相次いだ2つの災害は、空き家の危うさを改めて示しました。
ここでは、それぞれの災害から見えてきた教訓を整理します。

1令和8年熊本地震――古い建物ほど倒れやすい

令和8年熊本地震は、2026年7月28日に発生し、最大震度7を記録しました。
この地震では、多くの建物が損壊し、道路にも被害が及びました。
とくに、古い耐震基準のまま補強されていない木造住宅で、被害が目立ちました。

空き家は、こうした被害の温床になりやすい存在です。
なぜなら、人がいないため、傷みに気づくのも、応急処置をするのも遅れるからです。
倒壊すれば、隣家や道路を巻き込み、被害はさらに広がります。
つまり、日ごろの備えがそのまま、災害時の被害の大きさを左右するのです。

2令和8年8月千葉豪雨――「想定外」でも被災する

令和8年8月千葉豪雨は、2026年8月に記録的な大雨をもたらしました。
各地で浸水が発生し、多くの住宅が被害を受けました。
この災害で特筆すべきは、浸水想定区域の「外」でも、多くの被災が確認されたことです。

これは、ハザードマップ上で「安全」とされる地域でも、油断できないことを意味します。
そして、管理されていない空き家は、雨漏りや浸水で一気に傷みが進みます。
放置された家ほど、豪雨のたびにダメージが蓄積していくのです。
だからこそ、「うちの地域は大丈夫」という思い込みは禁物です。

なぜ空き家は「災害に弱い家」になるのか

では、どうして空き家は災害に弱くなるのでしょうか。
その理由は、人が住まないことで、家の傷みが加速するからです。

人が暮らしている家は、日々の換気や掃除、こまめな修繕が自然と行われます。
しかし、空き家ではそれがありません。
とくに、梅雨や夏に換気されないと、湿気がこもってカビや木材の腐朽が進みます。
その結果、柱や壁の強度が落ち、地震や強風に耐えられない状態になっていきます。

ポイント:建物の劣化は、外から見えないところで静かに進みます。
だからこそ、「まだ大丈夫そう」という見た目の印象は当てになりません。
定期的な点検で、早めに傷みに気づくことが大切です。

「特定空き家」と災害リスクは連動している

災害リスクと、行政上のリスクは、じつは切り離せません。
というのも、災害で危険な状態になった空き家は、「特定空き家」に指定されやすいからです。

特定空き家に指定されると、まず自治体から助言や指導が入ります。
それでも改善されないと、勧告、そして命令へと段階が進みます。
さらに放置すれば、行政代執行によって強制的に解体され、その費用を請求されることもあります。
しかも、勧告を受けた時点で固定資産税の優遇が外れ、税負担が一気に増えます。

つまり、放置された空き家は「災害の危険」と「行政の負担」を同時に抱え込みます。
この悪循環を断ち切るには、早めの管理や解体しか道はありません。
だからこそ、危険な状態になる前に手を打つことが大切なのです。

こんな空き家は特に危険――早めの対応を

次のような特徴のある空き家は、災害時の危険度が高いといえます。
ひとつでも当てはまる場合は、早めの対応を検討しましょう。

  • 築40年以上で、耐震補強をしていない
  • ブロック塀やカーポートが、道路や隣家に面している
  • 屋根や外壁の傷み、雨漏りが目立つ
  • 傾斜地や川の近くなど、災害の影響を受けやすい立地にある
  • 何年も人が出入りしておらず、室内の状態がわからない

これらは、地震や豪雨のときに被害が大きくなりやすい条件です。
とくに、道路に面した古い塀は、倒れると通行人を巻き込む危険があります。
「まだ大丈夫」と先延ばしにするほど、リスクは静かに積み上がっていきます。

災害に備えて、空き家の所有者が今できること

ここまで読むと、不安に感じた方もいるかもしれません。
しかし、対策は決して難しくありません。
できることから少しずつ始めれば、リスクは大きく減らせます。

1定期的な管理・点検を行う

まず、当面どうするか決まっていなくても、管理だけは続けましょう。
具体的には、月に一度ほど、換気・通水・庭木の手入れ・建物の点検を行います。
そして、屋根や塀にぐらつきがないかを、災害の前に確認しておきます。
遠方で通えない場合は、空き家の管理を代行するサービスを使う方法もあります。

2家族で「わが家の将来」を話し合う

次に、家族での話し合いが欠かせません。
じつは、空き家が生まれる原因の半分以上は相続だといわれています。
方針を決めないまま相続すると、そのまま放置されてしまいがちです。
そこで「誰が住むのか」「売るのか」「貸すのか」「解体するのか」を、早めに家族で共有しておきましょう。

3登記を確認しておく

あわせて、登記の状況も確認しておきましょう。
2024年4月からは、相続登記が義務化されています。
ところが、名義が古いままだったり、相続人が多数いたりすると、手続きが複雑になりがちです。
だからこそ、早い段階で登記を整理しておくことが大切です。

4家財を整理しておく

さらに、家の中の家財を整理しておきましょう。
売るにせよ、貸すにせよ、解体するにせよ、荷物が残っていると話が前に進みません。
自分だけで難しい場合は、片づけや分別のサービスを活用するのも一つの方法です。
元気なうちから、家族で少しずつ進めておくと安心です。

5自治体や専門家に相談する

そして、迷ったときは一人で抱え込まないことが大切です。
空き家の管理や活用に悩んだら、まずは市区町村の窓口に相談しましょう。
また、不動産会社や解体業者などの専門家に聞くのも有効です。
地域によっては、NPO法人が相談対応やマッチング支援を行っていることもあります。

「しまう」か「活かす」か――空き家の2つの出口

管理を続けたうえで、最終的には空き家の「出口」を決める必要があります。
大きく分けると、選択肢は「しまう」と「活かす」の2つです。

方向性おもな方法向いているケース
しまう(解体)建物を解体し、更地にして駐車場や新築用地などに活用する老朽化が進み、そのままでは売却・賃貸が難しい場合
活かす(活用)そのまま売却する、または改修して住居・店舗などに使う建物がまだ使える状態で、需要が見込める場合

とくに、老朽化して災害に弱くなった空き家は、「しまう(解体)」が有力な選択肢になります。
更地にすれば、倒壊や飛散のリスクそのものがなくなるからです。
解体か売却かで迷っている方は、売却か解体かの判断基準の記事もご覧ください。

補助金のヒント:解体や改修には、自治体の補助金や各種制度を使える場合があります。
まずは、空き家のある市区町村のウェブサイトを調べるか、窓口に問い合わせてみましょう。
愛知の補助金については、解体補助金一覧の記事にまとめています。

災害の前に確認したい、空き家チェックリスト

最後に、災害に備えて確認しておきたい項目をまとめました。
ご自身の空き家や実家に当てはめて、チェックしてみてください。

  • 屋根材やトタンに、はがれ・浮きがないか
  • ブロック塀や門柱に、ひび割れ・傾きがないか
  • 庭木が伸びすぎて、隣地や道路にはみ出していないか
  • 雨漏りや、床下・室内のカビが進んでいないか
  • 相続登記や名義の状況を確認したか
  • 家族で「しまう・活かす」の方針を話し合ったか

一つでも気になる点があれば、早めの対応をおすすめします。
なぜなら、傷みは時間とともに進み、災害のたびに危険が増すからです。
解体を検討する時期の目安は、解体はいつやるべきかの記事も参考になります。

よくある質問(FAQ)

災害で空き家が壊れて人にけがをさせたら、誰の責任ですか?

建物や塀の管理に問題があった場合、所有者が責任を問われることがあります。
これは民法717条の土地工作物責任にあたります。
「災害だから仕方ない」と必ずしも免れられるわけではないため、日ごろの管理と点検が大切です。

遠方に住んでいて、空き家を管理できません。どうすればいい?

まず、空き家の管理を代行するサービスの利用を検討しましょう。
定期的な換気・通水・点検を任せられます。
そのうえで、将来の方針が決まっているなら、早めに売却や解体を進めるのも一つの方法です。

古い空き家は、解体したほうがいいのでしょうか?

老朽化が進み、そのまま売却や賃貸が難しい場合は、解体(しまう)が有力です。
更地にすれば、倒壊や飛散といった災害リスクがなくなります。
解体費用や補助金を確認したうえで、判断するとよいでしょう。

ハザードマップで安全な地域なら、豪雨は心配いりませんか?

いいえ、油断はできません。
令和8年8月千葉豪雨では、浸水想定区域の外でも多くの被災が確認されました。
つまり、地図上で「安全」とされる場所でも、記録的な大雨では被害が出ることがあります。
管理されていない空き家ほど、雨による傷みが早く進む点にも注意が必要です。

空き家の火災保険や地震保険は、入っておくべきですか?

万が一に備えるうえで、保険の確認はおすすめです。
ただし、空き家は「住宅」扱いにならず、加入条件や保険料が変わることがあります。
まずは、いま加入している保険の内容を確認し、必要に応じて見直すとよいでしょう。

公的な情報:空き家対策の全国的な情報は、国土交通省の空き家対策のポータルサイトでも確認できます。
制度やお役立ちツールが紹介されています。
詳しくは国土交通省「空き家対策」ページをご覧ください。

まとめ:空き家の“災害リスク”は、早めの行動で減らせる

空き家は、放置するほど災害に弱くなり、リスクが積み重なっていきます。
まず、地震や豪雨で倒壊・飛散し、他人を傷つけるおそれがあります。
次に、その被害について、所有者が賠償責任を問われることもあります。
そして、資産価値の低下や税負担の増加など、金銭面の負担も膨らみます。

  • 空き家は換気・補修がされず、地震や強風に弱くなる
  • 倒壊・飛散で他人に被害が出ると、所有者が責任を問われることがある(土地工作物責任)
  • 令和8年熊本地震・令和8年8月千葉豪雨でも、老朽建物の危険が浮き彫りに
  • まずは定期的な管理・点検と、家族での話し合いから
  • 老朽化した空き家は「しまう(解体)」でリスクをゼロにできる

つまり、災害に備えるうえで、空き家の管理と早めの決断はとても大切です。
そして、ホワイト解体は愛知の地域に密着し、空き家の解体も一つひとつ丁寧にサポートします。
「そろそろどうにかしたい」とお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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