お悩み解体コラム
台風が近づくたびに、「離れて暮らす実家や、使っていない空き家は大丈夫だろうか」と気をもむ方は多いのではないでしょうか。
2026年9月も台風25号が日本へ接近し、太平洋側を中心に大雨・暴風・高波への警戒が呼びかけられました。
台風の被害は、浸水だけではありません。
強風と飛来物は、古い一軒家や空き家に思わぬダメージを与え、ときには隣家を傷つける”加害者”にしてしまうこともあります。
この記事では、台風で一軒家・空き家に何が起きるのか、火災保険はどこまで頼れるのか、そして「毎年修理し続けるか、思い切って解体するか」の判断まで、公的な情報をもとに整理します。
まず台風がなぜ遠くの実家・空き家の悩みになるのかを押さえ、続いて台風が一軒家・空き家にもたらす被害と、その後の判断を順に見ていきましょう。
目次
台風は毎年、日本のどこかを必ず通り過ぎていきます。
近くに住んでいれば、雨戸を閉め、飛びそうな物を片づけ、被害があればすぐ確認できます。
ところが、実家が遠方にあったり、誰も住んでいない空き家だったりすると、そうはいきません。
「いま、あの家は大丈夫だろうか」という不安だけが募る――これが、遠方の実家・空き家を持つ方に共通する悩みです。
台風というと「川の氾濫」「浸水」を思い浮かべがちです。
しかし、台風でとくに怖いのが強風と、風で飛ばされる物(飛来物)による被害です。
地震の「揺れ」、大雨の「水」とは、被害の出方がまったく違います。
古い一軒家や、手入れの行き届かない空き家では、次のような被害が起こりやすくなります。
| 被害が出やすい場所 | 起こりやすいこと |
|---|---|
| 屋根 | 瓦のズレ・落下、スレートやトタンの浮き・剥がれ・飛散 |
| 外壁・雨どい | 外壁材の剥がれ、雨どいの外れ・破損、コーキングの劣化から浸水 |
| 窓・開口部 | 飛来物での窓ガラスの破損、そこからの雨の吹き込み |
| 付属物 | カーポート・物置・テレビアンテナの倒壊や飛散 |
| 庭・敷地 | 樹木の倒れ・枝折れ、ブロック塀やフェンスの倒壊 |
| 屋内(二次被害) | 屋根や窓の破損からの雨漏り、木材の腐食やカビの急速な進行 |
とくに問題なのが、被害が「連鎖」して広がることです。
屋根材が一枚剥がれると、そこから雨が入り込み、天井・壁・柱を傷めます。
誰も住んでいない空き家では、この雨漏りに気づく人がいないまま、建物の劣化が一気に進みます。
「久しぶりに帰ったら、天井が抜けていた」という話は、決して大げさではありません。
同じ台風でも、被害の出やすさは家によって大きく変わります。
とくに次のような特徴のある家は、強風の影響を受けやすいといえます。
ご自身の実家や空き家に当てはまるものがないか、確認してみてください。
とりわけ、古い空き家は「傷んでいるのに、誰も直していない」という状態になりがちです。
小さなゆるみやひび割れが、台風のひと吹きで一気に大きな被害へつながります。
「まだ大丈夫だろう」と思っているうちに、被害が出てからでは遅い――それが台風の怖いところです。
当てはまる項目が多いほど、早めの点検、そして「このまま持ち続けるかどうか」の見直しが必要だと考えてください。
ここが、台風と空き家を考えるうえで、いちばん見落とされがちな点です。
老朽化した空き家は、台風の”被害者”になるだけではありません。
飛んだ屋根材や倒れた塀が、隣の家・車・通行人を傷つける”加害者”になることもあるのです。
建物や塀などの工作物の設置・保存に不備(瑕疵)があり、それが原因で他人に損害を与えた場合、その工作物を管理する占有者、または所有者が責任を負うことがあります(民法第717条・土地工作物責任)。
この条文は、まず占有者が責任を負い、占有者が損害を防ぐのに必要な注意をしていた場合には、所有者が過失の有無を問わず責任を負う、という構造になっています。
空き家では、所有者が占有者を兼ねていることが多いため、実質的に所有者の責任になりやすいと考えておくとよいでしょう。
「台風は自然災害だから仕方ない」と思われがちですが、日頃から明らかに危険な状態を放置していたと判断されれば、話は変わります。
剥がれかけた屋根や、傾いた塀をそのままにしていた空き家から飛来物が出て、隣家の窓を割ったり、駐車中の車をへこませたりすれば、所有者が賠償を求められる余地が残ります。
しかも、こうした近隣とのトラブルは、金銭面だけでなく、その後の人間関係にも長く尾を引きます。
遠くに住んでいて、被害に遭った隣家へすぐ駆けつけられない――そんな状況が、事態をさらにこじらせることもあります。
やっかいなのは、こうした「危険な兆候」は、日頃見ていないと気づけないことです。
浮いた瓦、ぐらつくアンテナ、根元がゆるんだ塀――近くに住んでいれば、ふとした瞬間に目に入ります。
しかし、年に数回しか帰らない実家では、劣化は静かに進みます。
「知らなかった」では済まされない可能性があるからこそ、遠方の空き家ほど、早めの点検や対策が大切になります。
「台風で壊れても、火災保険(建物の保険・共済)でなんとかなるのでは?」と考える方は多いです。
たしかに、火災保険には台風の被害に備える「風災補償」があり、強風で屋根瓦が飛んだといった被害は、補償の対象になり得ます。
ただし、「必ずおりる」わけではないのが、大きな落とし穴です。
| ケース | 内容 |
|---|---|
| 経年劣化が原因 | 台風で雨漏りしても、直接の原因が「老朽化」と判断されると対象外になりやすい |
| 免責金額に届かない | 自己負担額(免責)が設定されている、または「損害が20万円未満なら支払わない」というフランチャイズ方式(旧来型の契約に多い)では、少額の被害は支払われない |
| 補償が付いていない | 契約に風災補償が含まれていない、建物のみの契約で家財は対象外、など |
| 請求の期限切れ | 保険金の請求権は保険法で3年の時効とされ、被害から3年を過ぎると請求できなくなる |
とくに古い家では、被害の原因が「台風」なのか「もともとの老朽化」なのかで、判断が分かれがちです。
また、被害に気づかず放置しているうちに、3年の請求期限を過ぎてしまうケースもあります。
実際に使えるかどうかは契約内容によって大きく変わりますので、ご自身の保険証券の内容や、請求の可否は、必ず保険会社・共済に確認してください。
さらに知っておきたいのが、そもそも空き家は火災保険に入りにくいという事実です。
人が住んでいる家は「住宅物件」として一般的な火災保険に入れますが、誰も住んでいない空き家は、扱いが変わります。
空き家は、多くの場合「一般物件」などの区分になり、加入できる保険が限られたり、保険料が割高になったり、引き受け自体を断られたりすることがあります。
まったく入れないわけではなく、空き家に対応した専用の火災保険や、少額短期保険(ミニ保険)を扱う会社もありますが、いずれにせよ選択肢は限られ、割高になりやすいのが実情です。
とくに、相続したまま放置している空き家は、保険に入らないままになっているケースが少なくありません。
その状態で台風の被害を受ければ、修理費はすべて自費です。
「保険があるから大丈夫」という前提が、空き家では崩れてしまうのです。
屋根の葺き替えや外壁の補修は、内容によっては数十万円から百万円を超えることもあります。
使う予定のない家に、そこまでの自費をかけ続ける意味があるのか――ここで一度、立ち止まって考えたいところです。
実際に台風で家が傷んでしまったら、順番に落ち着いて対応することが大切です。
とくに火災保険を使う可能性がある場合は、次の流れを知っておくと安心です。
まずは、屋根の上など危険な場所に無理に登らず、安全を最優先にします。
そのうえで、壊れた箇所を、できるだけ多くの角度から写真や動画に残しておきます。
この記録が、あとで保険金を請求するときの大切な証拠になります。
遠方で自分が行けない場合は、地元の業者に現地確認と記録を依頼しましょう。
割れた窓や剥がれた屋根は、そのままにすると雨で内部までひどく傷みます。
ブルーシートでの養生など、被害の広がりを止める応急処置を、業者に依頼しましょう。
応急処置にかかった費用も、あとで保険の対象になることがあるため、領収書を残しておきます。
火災保険に入っていれば、保険会社へ連絡し、風災補償が使えるかを確認します。
あわせて、修理や解体の見積もりを業者から取り、被害の内容とともに申請します。
ここで、「修理して使い続けるのか、解体するのか」も一緒に相談しておくと、次の判断がしやすくなります。
台風で傷んだ家をどうするか。
大きく分けると、「直して使い続ける」か「解体して更地にする」かの二択になります。
使う予定があるなら修理・活用が第一ですが、使う予定がないのに、毎年のように修理費だけがかかるのであれば、話は別です。
| 修理して使い続ける | 解体して更地にする | |
|---|---|---|
| 向いているケース | 建物がまだ丈夫で、住む・貸す・使う予定が具体的にある | 老朽化が進み、使う予定がない。台風のたびに不安・出費がある |
| お金の傾向 | そのつど修理費。保険がおりないと自費がかさむ | まとまった解体費はかかるが、その後の修理・管理費は不要に |
| 気持ちの面 | 思い出は残るが、台風のたびに心配が続く | 毎年の心配から解放される。更地は活用・売却もしやすい |
ポイントは、「修理は一度きりで終わらない」ということです。
今年の台風で屋根を直しても、来年また別の場所が傷むかもしれません。
使う予定のない家に、毎年数十万円の修理費を払い続けるくらいなら、一度解体して更地にし、心配ごとをまとめて手放す――という選択が、結果的に安く、そして気持ちも軽くなることがあります。
たとえば、台風のたびに屋根や雨どいの補修で毎年十数万円がかかり、それが何年も続く見込みなら、その合計は解体費用に近づいていきます。
そこに「保険がおりない」「管理の手間」「隣家への不安」まで加えて考えると、どこかで区切りをつけたほうが、トータルでは楽になることも少なくありません。
大切なのは、感覚ではなく、これまでの修理費と今後の見込みを一度”数字”にして比べてみることです。
解体費用のおおよそは、解体工事の費用相場をまとめた記事で確認できます。
解体を考える前でも、いま実家や空き家を守るためにできることがあります。
とくに遠方にお住まいの方は、台風シーズンの前に、次のような備えを確認しておきましょう。
自分の家がどんな災害リスクのある場所に建っているかは、ハザードマップで確認できます。
国が運営するハザードマップポータルサイト(国土交通省)や、お住まいの自治体の防災情報もあわせて確認しておくと安心です。
日頃の備えの考え方は、内閣府 防災情報のページにもまとまっています。
台風が通り過ぎたら、できるだけ早く建物の状態を確認しましょう。
遠方で自分が行けない場合は、地元の業者や空き家管理サービスに見てもらうと安心です。
被害が見つかったときに大切なのが、次の3つです。
①被害の記録:後から保険を請求するときのために、壊れた箇所を写真や動画で残しておきます。日付が分かる形だとより確実です。
②二次被害を防ぐ応急処置:割れた窓や剥がれた屋根は、そのままにすると雨で内部までひどく傷みます。ブルーシートでの養生など、まずは広がりを止める処置を業者に依頼しましょう。
③保険と今後の相談:火災保険に入っていれば、風災補償が使えるか保険会社に確認します。あわせて、「直して使い続けるのか、解体するのか」を、この機会に業者へ相談しておくと、次の一手を決めやすくなります。
台風が来るたびに気をもみ、被害が出れば自費で直す。
そんな状態が毎年続くのは、心にもお財布にも、決して軽くありません。
使う予定のない家であれば、解体して更地にすることで、その不安ごと手放すという区切りのつけ方があります。
建物がなくなれば、台風で屋根が飛ぶことも、雨漏りで傷むことも、隣家を傷つける心配もなくなります。
地震で倒れるリスクも、火災の火元になる心配も、同時に消えます。
さらに、更地にすれば売却や駐車場などの活用もしやすくなり、「毎年不安な負動産」から「使える土地」へと変えられます。
もちろん、思い出のある家を壊すのは、簡単な決断ではありません。
それでも、「使う予定が具体的にあるか」を一度冷静に考え、なければ早めに動くことが、負担を軽くするいちばんの近道です。
ホワイト解体は、1980年の創業から46年、愛知・名古屋で解体に向き合ってきたフジ建設株式会社が手がける解体ブランドです。
名古屋市守山区を拠点に、愛知県全域の解体に対応しています。
建設業許可(愛知県知事(特-7)第49109号)や、産業廃棄物の収集運搬業・処分業の許可(愛知県・豊田市)を備え、有資格者による適正な調査・分別・処理を徹底しています。
品質・環境・労働安全・事業継続のマネジメント規格として、ISO9001・ISO14001・ISO45001・ISO22301を取得しています。
台風で傷んだ家を「直すべきか、解体すべきか」という段階のご相談も承っています。
密集した都心の現場も、広い郊外の現場も。この土地のあらゆる建物と向き合ってきたからこそ、その家に合った進め方をご提案できます。
着工前の近隣あいさつ、工事中のこまめな連絡、毎日の清掃といった「当たり前」を、地元の会社としての責任感を持って続けてきました。
遠方にお住まいの方には、写真や動画での現場共有、オンラインでの相談・概算対応など、「離れていても任せられる」体制を整えています。
台風のたびに不安な実家・空き家のことで迷ったら、まずは気軽にご相談ください。
現地に行かなくても大丈夫。住所とかんたんな情報を入れるだけで、解体のおおよその費用がわかります。
「台風のたびに心配な実家、解体するといくら?」――その概算チェックから、はじめてみませんか。
保険に入っていない場合、修理費はすべて自己負担になります。屋根の葺き替えや外壁の補修は、内容によっては数十万円から百万円を超えることもあります。使う予定のない空き家に、そこまでの自費をかけ続けるのか――このタイミングで「解体して手放す」ことも含めて、今後の方針を考えるのがおすすめです。まずは解体の概算費用を知り、修理費と比べてみてください。
はい、地元の解体業者であれば、まず被害の状況を確認し、「応急処置・修理で対応するか」「解体して更地にするか」を一緒に考えることができます。両方の見積もりを比べたうえで判断できるため、遠回りがありません。台風の前の点検だけ、というご相談から始めることも可能です。
まずは安全を確保したうえで、被害の状況を写真に撮っておきましょう(保険請求で役立ちます)。飛散した屋根材が隣家や道路に及んでいる場合は、二次被害を防ぐため早急な対応が必要です。遠方で動けないときは、地元の解体業者や工務店に連絡し、応急処置や現地確認を依頼してください。火災保険に加入していれば、風災補償が使えるか保険会社に確認します。
契約に風災補償が付いていれば、強風で屋根瓦が飛んだといった被害は対象になり得ます。逆に、次の3つは対象外です。①被害の直接の原因が経年劣化と判断された場合、②損害が免責金額(フランチャイズ方式なら例として20万円)に満たない場合、③被害から3年(保険法上の時効)を過ぎた場合。まずはご契約の保険証券で「風災補償の有無」と「免責金額」を確認するのが第一歩です。
誰も住んでいない空き家は「一般物件」などの扱いになり、加入できる保険が限られたり、保険料が割高になったり、引き受けを断られたりすることがあります。相続したまま無保険になっている空き家も少なくありません。無保険のまま台風被害を受けると、修理費はすべて自費になります。今後の使い道とあわせて、保険の要否も検討しておくと安心です。
使う予定があるなら修理・活用が基本です。ただし、使う予定がないのに台風のたびに修理費がかかり、保険もおりにくい古家であれば、トータルでは解体して更地にするほうが安く、心配も減ることがあります。まずは解体の概算費用を知り、これまでの修理費や今後の見込みと比べて判断するのがおすすめです。
はい、可能です。現地調査、近隣あいさつ、各種届出、残置物の片づけ、完了報告まで、地元業者が代行・報告する形で進められます。写真や動画で現場を共有してくれる業者を選べば、離れていても安心して任せられます。台風前の点検だけのご相談も承っています。
はい、点検や応急処置だけのご相談も可能です。遠方で現地に行けない方に代わって、屋根・外壁・塀などの状態を確認し、写真で報告することもできます。そのうえで「今後どうするか(修理か解体か)」まで一緒に考えられます。台風シーズンの前に、一度状態を把握しておくと安心です。
上がる場合があります。住宅が建つ土地には固定資産税を軽くする「住宅用地の特例」があり、更地にするとこの特例から外れるためです。そのため、更地にしたあと長く放置するより、売却や活用の見通しを立ててから解体に踏み切るのが賢い進め方です。
台風25号の接近は、私たちに「使っていない家をこのままにしていいのか」を問いかけています。
台風の被害は浸水だけでなく、強風や飛来物によって一軒家や空き家を傷め、ときには隣家を傷つける加害者にもしてしまいます。
火災保険は必ずしも頼れず、空き家はそもそも保険に入りにくいという現実もあります。
使う予定のない家であれば、毎年修理を続けるより、解体して更地にし、不安ごと手放すという選択が、安心にも家計にもかなうことがあります。
台風のたびに心配な実家・空き家について、まずは概算費用を知るところから、考えを始めてみてください。
大きな災害が来てから慌てるのではなく、天気が穏やかな今のうちに、少しずつ準備を進めておくことが、いちばんの安心につながります。
名古屋・愛知で実家や空き家のことにお悩みなら、地元をよく知るホワイト解体が、点検のご相談から解体まで、あなたのペースに寄り添ってお手伝いします。
台風は毎年やってきますが、備えや決断は、天気が穏やかな今のうちにこそ落ち着いて進められます。
「毎年ひやひやしながら空き家を持ち続ける」のか、「一度きちんと区切りをつけて安心を手に入れる」のか――この記事が、その判断のきっかけになればうれしく思います。